短時間の積み重ねと制度活用で実現する資格取得
この記事のポイント
建設業で働きながら資格を取っている人は多く、「仕事の日は仕事に集中」「勉強の日は勉強に集中」と1日ごとに割り切っています。1日2~4時間の勉強を数カ月続けるのは現実的にきついので、「平日30~60分+通勤+週末数時間」の組み合わせが現場で続いているパターンです。建設業には、事業主への資格取得支援の補助金・助成金があり、受講料の45~90%や日当7,600~10,550円が助成される制度もあるため、会社経由でうまく活用すると負担をかなり減らせます。
今日のおさらい3つ
- 「仕事しながらの資格勉強」は大変だが、合格者の多くが「1日単位で割り切る」「短時間を積み上げる」やり方で乗り切っている
- 勉強時間の目安は、平日30~60分+通勤時間の問題演習+週末にまとまった時間を1~2コマ作る形が現実的。数字だけ見るときつくても、パターン化すれば意外と回る
- 助成金や社内の資格支援制度を使えば、受講料の半分以上が戻ってくるケースもあるので、「お金の不安」は会社と制度を調べることでかなり緩和できる
この記事の結論
一言で言うと「建設業の資格は、仕事と両立して取れるように作られていて、『取り方を設計した人』から順に受かっていく」です。最も重要なのは、「①試験までの期間と必要勉強時間の目安を知る」「②自分の生活リズムに合わせて、平日・休日の学習パターンを決める」「③会社や助成金の制度を使って、時間とお金の負担を減らす」ことです。失敗しないためには、「何となく毎日2~3時間やろう」とせず、「平日は30分+通勤」「休日は午前中だけ資格に集中」のように、自分の体力と現場の忙しさに合わせた「ミニ設計」を先に決めてから走り出すことです。
仕事しながら資格勉強なんて無理では?というモヤモヤ
夜中に「施工管理 勉強 時間ない」と検索してしまう
現場から帰ってシャワーを浴び、夕飯を食べて、ソファに座った瞬間。頭の片隅では、「そろそろ2級施工管理の勉強始めないとな。」「電気工事士、興味はあるけど、時間がなぁ。」と分かっているのに、手が伸びるのはスマホです。
気づけば検索窓には、「施工管理 勉強 時間ない」「建設業 勉強 両立 無理」「仕事しながら 資格 独学」といったワードが履歴として残っています。
記事を読み進めるほど、「現場終わりに毎日2~3時間とか、本当にできるの?」「自分は集中力ないし、すぐ寝てしまいそう。」と、資格への意欲よりも「やらない理由」の方が先に立ってしまう。
正直なところ、この感覚はかなりリアルです。現場仕事は体力も使うし、残業もある。そのうえで勉強を続けるのは、「ラク」ではありません。
ただ、実際に合格した人の話をよく読むと、毎日完璧にやっていたわけではない、「やる日」と「やらない日」を割り切っていた、通勤・休憩・スキマ時間の使い方がうまかったという、「現実的なやり方」が見えてきます。
仕事と勉強を両立した先輩たちのリアル
実体験1|「仕事の日」と「勉強の日」を割り切ったやり方
日建学院の合格者インタビューでは、「1日約4時間勉強していました」という声が紹介されています。
この人は、仕事の日は夜遅くまで仕事に集中、勉強の日は仕事を早めに切り上げて深夜まで勉強、1日の中で両方を完璧にやろうとはせず、「今日は仕事の日」「今日は勉強の日」と割り切ったと話しています。
「正直に言ってしまえば、勉強が面倒くさいなと毎日のように思っていましたが、自分にプレッシャーをかけ続けて勉強を続けました。」という本音も出ています。
ここから分かるのは、両立=毎日同じペースで両方やること、ではない、日ごとに仕事寄り・勉強寄りと振り分けて、トータルで帳尻を合わせているということです。
実体験2|「通勤+夜30分」の習慣で資格を取ったパターン
施工管理の勉強時間について解説した記事では、通勤時間に適性科目の問題演習、夜30分だけ「間違えた問題の復習」、休日は専門科目を集中的に学習という、「小さい時間を積み上げるパターン」が、実践しやすく継続率も高いと紹介されています。
平日30~60分+通勤、休日2~4時間を1~2コマというペースで半年~1年続けて合格している人が多いです。
「実は、『平日2時間やるぞ!』より、『30分を絶対に守る』方が、現場仕事とは相性がいいです。」というのが、多くの合格者に共通する感覚です。
実体験3|会社の補助と助成金を使って「お金の不安」を減らした例
建設業の資格取得には、受験料、予備校・講座の受講料、教材費など、数万円~十数万円の費用がかかることもあります。
ここで効いてくるのが、会社の資格手当や受験料補助、国や自治体の助成金・補助金です。
例えば、ある自治体の「建設業者等資格取得支援事業補助金」では、特殊機械の運転や施工管理技士などの資格取得にかかる教習料・受験料等を、補助対象経費の2分の1まで補助といった制度が用意されています。
また、建設労働者向けの人材開発支援助成金では、受講料の45~90%が返金される、日当助成として1日あたり7,600~10,550円が支給されるケースもあると案内されています。
「正直なところ、『お金がもったいないから講座はやめておこう』と思っていましたが、会社経由で助成金を使えると知って、気持ちがかなり楽になりました。」と話す受講者もいます。
仕事と資格勉強を両立するための3つのコツ
コツ1|「勉強プラン」を先に作り、生活に組み込む
資格勉強で挫折しやすいのは、試験日をなんとなく決める、テキストだけ買って具体的な勉強計画を立てないというパターンです。
まずは、狙う資格ごとに、試験日までの残り期間、必要な勉強時間の目安(例:2級施工管理で150~200時間前後、電気工事士で100~150時間前後と言われることが多い)をざっくり把握します。
そのうえで、平日30~60分(+通勤時間で問題演習)、休日2~4時間を1~2コマといった「週あたりの勉強時間」を決めていきます。
「正直なところ、『毎日3時間』は現場に出ながらだとほぼ破綻します。」だからこそ、平日のハードルは低く、休日に少しまとめてという形で、現場のペースと合わせるのが現実的です。
コツ2|「仕事の日」と「勉強の日」をゆるく決める
日建学院の合格者のように、「仕事の日」と「勉強の日」を割り切る考え方は、現場仕事と資格勉強の両立と相性が良いです。
月~金
- 残業が多い日は、勉強を完全オフ
- 早く帰れた日は、「今日は勉強の日」としてしっかりやる
土日
- どちらか一方を「勉強メインの日」にして、午前中に集中して勉強
- もう片方は完全オフにして、リフレッシュ
このように、「全日程を勉強モードにする」のではなく、勉強する日、勉強しない日を先に決めておくことで、サボってしまった日の罪悪感を減らせる、「今日は勉強の日」と割り切って集中しやすいという効果があります。
コツ3|会社と制度をうまく使う(時間・お金の両面)
最後に、時間とお金の負担を軽くするために、会社の資格支援制度、国や自治体の助成金・補助金を確認しておくと、だいぶ戦いやすくなります。
人材開発支援助成金(建設労働者技能実習コース)
中小建設事業主が従業員の資格取得訓練を行った場合、経費の3/4(20人以下の事業所)~7/10(35歳未満)を助成、1日あたり7,600~8,550円の賃金助成が20日分まで支給されるケースもあります。
自治体の資格取得支援補助金
施工管理技士や建設機械の技能講習にかかった費用の半分を補助、地方の建設業者を対象にした制度も複数存在します。
「よくあるのが、『会社が全部出してくれるわけない』と思い込んで何も調べないパターン。」会社側も、こうした助成金を使うことで負担を減らしつつ、社員のスキルアップを図れるため、実は話を持っていくと前向きに検討してくれるケースも多いです。
よくある質問と回答
Q1. 建設業で働きながら資格勉強をするのは現実的に可能ですか?
可能です。実際に多くの人が、平日30~60分+通勤時間+休日数時間の組み合わせで施工管理技士や電気工事士の合格を達成しています。
Q2. 毎日どれくらい勉強すればいいですか?
資格や期間によりますが、目安として100~200時間を、平日30~60分+休日数時間で割って考えると現実的です。
Q3. 勉強は独学と講座、どちらがいいですか?
時間と自己管理に自信があれば独学、ペースメイクや解説を任せたいなら通学・通信講座がおすすめです。補助金・助成金で受講料の45~90%が戻るケースもあるので、費用面は一度確認の価値があります。
Q4. 仕事中に資格の勉強をしてもいいですか?
基本的に、「勤務中の勉強時間は労働時間ではない」とされていますが、会社の指揮命令下にある形で勉強をさせる場合は労働時間とみなされ得ます。休憩時間や待機時間の活用は、会社のルールに沿って行いましょう。
Q5. 会社が資格取得を昇格条件にしている場合、勉強時間は業務時間ですか?
一般的に、資格取得を昇格条件にしても、勉強時間は労働時間とはされません。ただし、会社の命令で特定時間に研修や勉強をさせる場合、その時間は労働時間に該当する可能性があります。
Q6. 資格に落ちたとき、どう立て直せばいいですか?
間違えた分野を分析する、次回試験までの期間を再計算する、勉強時間の配分と教材を見直すことで、多くの人が2回目・3回目で合格しています。
Q7. 助成金や補助金の情報はどこで調べればいいですか?
厚生労働省や労働局、ハローワークのサイト、地方自治体(市区町村)の建設業者向け支援ページ、日建学院などの資格スクールの助成金案内ページで、人材開発支援助成金や資格取得支援事業などの情報がまとめられています。
Q8. 何歳までなら、働きながらの資格取得に挑戦する価値がありますか?
年齢で線を引く必要はありません。人材開発支援助成金でも、35歳以上の受講者に対する経費助成率が設定されているなど、中堅・ベテラン層のスキルアップも支援対象になっています。
まとめ
建設業で働きながらの資格取得は、「平日30~60分+通勤+休日数時間」をベースにした無理のない学習パターンと、「仕事の日・勉強の日」を割り切る考え方で、現実的に目指せます。受講料の45~90%助成や日当7,600~10,550円といった助成金・補助金制度を使えば、費用面の負担も大きく減らせるため、会社の資格支援制度と合わせて必ず確認したいです。センスや根性だけに頼らず、「試験日から逆算した勉強計画」と「自分の生活リズムに合った学習パターン」「時間とお金を支える制度」の3つを揃えることで、仕事と資格勉強の両立は十分に現実的になります。