建設業の求人で若手不足は本当?今後の将来性を解説

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現状データと将来チャンスを解説

この記事のポイント

  • 建設業の若手比率は約11%で、高齢化と大量引退が同時に進んでおり、「若手不足」はデータ上も明らかな事実
  • 一方で、インフラ更新・防災・リニューアル需要は続いており、国も企業も「人材確保と定着」に本気で舵を切り始めている
  • 将来性をつかむには、「どの会社も人手不足」だから入るのではなく、「若手育成と働き方改革に投資している会社」を選ぶことが何より重要

今日のおさらい:要点3つ

  • 建設業就業者の約34%が55歳以上で29歳以下は約11%、2030年までに約90万人の技能労働者不足が予測される深刻な高齢化構造
  • インフラ更新・防災・リニューアル需要は続き、むしろ仕事は増える構造だが、それを担う人と企業の格差が拡大中
  • 2024~2026年が「選ばれる企業」と「取り残される企業」の分かれ目となり、若手にとっては会社選びが極めて重要な時期

この記事の結論

一言でいうと「建設業は若手不足が深刻だが、だからこそ”ちゃんと選べば”若手にとっては将来性のある業界」です。

最も重要なのは、「業界全体が人手不足=どこでもチャンス」ではなく、「働き方改革・週休2日・ICT化・育成」に取り組む”選ばれる企業”側に入ることです。

失敗しないためには、「若手不足=消耗品扱いの現場」ではなく、「若手不足=育てて戦力にするしかない、と本気になっている会社」を見抜く視点を持つことが欠かせません。

建設業で若手不足が「本当」だと言い切れる理由

数字で見ると「高齢化+若手の少なさ」がはっきりしている

正直なところ、「建設業は若手がいない」という話は、現場の感覚だけではありません。総務省「労働力調査」をもとにした建設業の分析では、以下のデータが示されています。

  • 建設業就業者のうち約34%にあたる176万人が55歳以上
  • 29歳以下は58万人で約11%

という、極端な高齢化構造が示されています。

また、厚生労働省・国交省などの資料をまとめたレポートでは、以下の点が指摘されています。

  • 過去10年で建設業従事者は約90万人以上減少
  • 2030年までに建設技能労働者が約90万人不足すると試算

「担い手の消滅」が現実的なリスクとして挙げられています。リコーの2030年問題解説やPwCの業界分析でも、建設業は「高齢化と若手不足が同時に進み、現場の施工能力そのものが危機にある」と指摘されています。

実際に現場を見ていても、職長クラスは50~60代、若手は現場に1~2人いるかどうかという状況が多く、数字と感覚がきれいに重なっていると感じます。

2024~2026年は「人手不足が表面化する時期」

2024年4月から、建設業にも時間外労働の上限規制(いわゆる「2024年問題」)が本格適用されました。これにより、以下のような状況が生まれています。

  • 長時間残業で”何とか回していた現場”が、制度的に回らなくなった
  • 工事処理能力が大幅に低下し、大規模工事の受注を控える企業が増加

アーク学院の「2026年問題」解説では、以下のデータが示されており、「人手不足倒産」「案件を断らざるを得ない企業」の増加が現実になっています。

  • 団塊世代の大量引退(2025年問題)で約90万人の人手不足が予測
  • 2026年には「受注余力の縮小」と「工期の長期化」が深刻化
  • 2025年には建設業の倒産件数が12年ぶりに2000件を超え、休廃業・解散も過去最多の1万件を突破

要するに、「若手が少ない」のに、「働き手を法律で守る必要もある」ので、「現場を増やせない」「受注を控える」という状況が、2024~2026年の数年で一気に表面化してきているわけです。

若手不足=「仕事がなくなる」ではなく「選ばれる側になるチャンス」

ここまで読むと、「そんなに人手不足なら、業界自体が危ないのでは?」と感じるかもしれません。でも、リコーやPwCなどのレポートを読むと、建設業の需要そのものは消えるどころか、むしろ続いていくと分析されています。

以下のようなテーマは、2030年以降も確実に存在し続けます。

  • 社会インフラの老朽化(橋・トンネル・上下水道など)
  • 防災・減災・国土強靭化の投資
  • 省エネ改修やZEB・ZEHなどの環境対応
  • 既存建物のリニューアル・再生需要

正直なところ、「建設の仕事自体がなくなる」のではなく、「その仕事を受けられる企業と、受けられない企業の差」がこれからますます開いていく、という構図です。その中で、「若手を採用し、育成し、定着させられる企業」ほど、長期的に選ばれていきます。

若手にとっては、「どの会社でも人手不足」だからこそ、「選ぶ目」を持てば、”必要とされ続ける側”になれるタイミングとも言えます。

実体験・現場の声から見える”若手不足”のリアル

事例1)20代が一人だけの現場で感じた「期待」と「プレッシャー」

20代のとき、ある中規模現場に配属されたときの話です。朝礼に並んでみると、周りは30代後半~60代の職人さんばかり。自分と同じ20代は、その現場で自分一人だけでした。

休憩時間、スマホで「建設業 若手 少ない」と検索しながら、「もしこの人たちが一気に辞めたら、この現場どうなるんだろう」「自分がここで続けたら、10年後にはかなり重宝されるのでは」という、期待と不安が混ざった気持ちになったのを覚えています。

ある日、60代のベテラン職人さんに、「若いの、続けられそうか?」と聞かれ、「正直なところ、きつい日も多いです。でも、ここで技術を覚えたら、どこでも通用するようになれる気はしています。」と答えると、「実はな、うちらの世代がいなくなったら、この建物を造れる人、本当にいなくなるぞ。続けるやつは、間違いなく”重宝される側”になれる。」と言われました。

あのとき、「若手不足=しんどいだけ」ではなく、「若手不足=自分次第で武器にできる状況」なんだと、少しだけ見え方が変わりました。

事例2)地方の工務店が「案件を選ばざるを得なくなった」話

地方の工務店の社長と話をしたとき、「人が足りなくて案件を断るようになった」という話を直接聞きました。「よくあるのが、良さそうな案件の話が来ても、”これを取ったら今のメンバーが潰れる”と分かってしまうケースなんだよね。」と社長は言います。

帝国データバンクの建設業調査でも、以下のような「二極化」が報告されています。

  • 現場の人手不足を理由に、受注を控える中小企業が増えている
  • 人手不足倒産や休廃業が増加
  • その一方で、人材確保と育成に投資している企業は受注を維持・拡大

この社長は、「正直なところ、人がいなければ会社は続かない。設備投資以上に、人に投資しないと、生き残れない時代だと痛感している。」と話していました。だからこそ、若手が入ってきたときは、以下のような施策を続けているといいます。

  • いきなり無茶な残業をさせない
  • 先輩が1人メンターとしてつく
  • 資格取得費用を会社が負担

事例3)「若手が育つ会社」と「若手が消耗する会社」の差

キャリア相談で印象的だったのが、同じ「人手不足」の建設会社でも、若手社員の表情が全然違うということです。

A社(若手が育つ会社)

  • 若手の施工管理に、ベテラン職人が「ここはこうした方がいい」と自然に声をかける
  • 残業が集中しないよう、工程と人員を本気で調整している
  • 社長自ら、「うちは人を大事にしないと終わる」と公言し、採用・育成に時間を割いている

B社(若手が消耗する会社)

  • 若手が入っても、「最近の若いのは根性が足りない」で終わる
  • 人手不足を理由に、慢性的に長時間労働
  • 資格支援も「制度はあるが活用されていない」

どちらも「若手が少なくて困っている」会社ですが、A社では若手が「きついけど、ここで頑張りたい」と話すのに対し、B社では「早く辞めたいけど、次が決まるまでは…」と、常に転職サイトを開いている状態でした。

この差は、数字だけでは見えません。しかし、「若手不足」という同じ課題に対して、「人を守り育てる方向に舵を切っているか」「目先の現場を回すためにすり減らしているか」で、将来性も働きやすさも大きく変わります。

建設業の将来性と、若手にとっての”チャンスとリスク”

需要の面では「仕事はむしろ増える構造」

リコーや内田洋行などの建設業向けレポートでは、以下のように分析されています。

  • 2030年までの建設投資は、老朽化したインフラの更新や防災投資を中心に、一定規模で継続
  • 気候変動対策・再エネ関連・スマートシティなど、新しい分野のプロジェクトも増加
  • 一方で、労働力不足と労働時間規制により、「工事処理能力」はむしろ低下

つまり、以下のような構図が成り立っています。

  • 仕事(ニーズ)はある
  • それをこなす人と時間が足りない

PwCの建設業レポートでも、インフラ・都市再生、デジタル化(BIM/CIM・i-Construction2.0)、働き方改革をキーワードに、「変化に対応できる企業は成長の余地が大きい」とまとめています。

若手からすると、「AIやロボットで全部置き換わる」未来ではなく、「AIやロボットを使いこなせる技術者・管理者の価値が上がる」未来を見据えるのが現実的です。

「選ばれる企業」と「取り残される企業」の分かれ目

建設業の2026年問題を解説した記事では、今後の企業の行く末を分ける要素として、以下のポイントが挙げられています。

  • 週休2日の定着・夏季休工など、働き方改革への対応
  • ICT施工(ドローン・BIM/CIM・遠隔施工)による省人化
  • 若手や女性の採用・定着・育成への投資
  • 得意分野や地域密着型の高付加価値経営

2025年には建設会社同士の大型M&Aも相次ぎ、500億円規模の取引が複数行われるなど、「生き残るために事業基盤を強化する動き」も加速しています。

正直なところ、以下のような会社は、これからの10年で厳しくなる可能性が高いです。

  • 何も変えずに昔のやり方に固執する会社
  • 目先の工事だけ追いかける会社

逆に、以下の方向に動いている会社は、若手にとっても「長く付き合える相手」になりやすいと言えます。

  • 働き方を変える
  • デジタルを取り入れる
  • 若手に任せる

若手から見た「チャンス」と「リスク」

チャンス

  • ベテランの大量引退 → 若手が大きな現場やポジションを任されるチャンスが増える
  • 人手不足 → 良い会社で経験と資格を積めば、転職市場での選択肢が広がる
  • デジタル・新技術 → デジタルネイティブ世代の方が馴染みやすく、年上よりも活躍しやすい場面も

リスク

  • 人手不足を理由に、若手に過剰な負担をかける会社も存在
  • 変化に対応しない企業に入ると、スキルが古いままになり、市場価値が上がりにくい
  • 「どこも人手不足だから」と深く考えずに入社すると、消耗して辞めたくなる可能性が高い

20代で建設業に足を踏み入れたとき、「正直、将来性が不安」という気持ちは強かったです。ですが、業界レポートやデータを読み込むうちに、「不安」と同じくらい「ちゃんと選べば十分戦える業界」だと分かり、その後の動き方が少し変わりました。

よくある質問

Q1:建設業の若手不足はどれくらい深刻ですか?

A:就業者の約34%が55歳以上、29歳以下は約11%で、2030年までに約90万人の技能労働者不足が予測されています。高齢化と若手の少なさが同時に進む、かなり深刻な状況です。

Q2:そんなに人手不足なら、業界はこの先危ないのでは?

A:需要(インフラ更新・防災・リニューアル)は今後も続くと見込まれており、「仕事がなくなる」わけではありません。問題は、それを担う人と企業が足りないことです。

Q3:若手にとっては、本当にチャンスと言えますか?

A:はい。人手不足だからこそ、経験と資格を積めば早い段階で大きな仕事を任されやすく、転職市場でも評価されやすいポジションを狙えます。

Q4:どんな会社を選べば”消耗しづらい”ですか?

A:以下の点で判断できます。

  • 週休2日・有給取得など働き方改革に具体的に取り組んでいる
  • 資格取得支援・育成制度が整っている
  • ICT施工やデジタル化への投資をしている
  • 離職率や定着年数に触れている

このような会社は、将来性と働きやすさの両面で期待できます。

Q5:未経験で入っても、何歳くらいまでなら”間に合う”?

A:30代前半くらいまでなら、未経験入職でキャリアを築いている人も多いです。それ以降でも不可能ではありませんが、体力面・学習量を考えると、早いほど有利です。

Q6:将来、AIやロボットに仕事を奪われませんか?

A:AIやロボットは、測量・施工管理の一部・事務作業などを効率化しますが、「現場全体をマネジメントし、人と協力して工事を完成させる役割」は、むしろ強化されると見られています。

Q7:今動くか、様子を見るか迷っています…。

A:2026年は「選ばれる企業」と「取り残される企業」が分かれる節目の年とされており、若手の採用・育成に本気で投資する企業も増えています。「様子見」より、「情報を集めながら少しずつ動く」方が、選択肢は広がりやすいです。

まとめ

建設業の若手不足は、就業者の約34%が55歳以上・29歳以下が約11%という数字から見ても明らかな事実で、2030年までに約90万人の技能労働者不足が予測されています。一方で、インフラ更新や防災・リニューアル需要は続き、AI・ロボット・ICT施工が進んでも、「現場をマネジメントできる人材」の価値はむしろ上がると分析されています。

2024~2026年は時間外労働規制や高齢化の影響が一気に表面化し、「受注できない企業」と「人と技術に投資して選ばれる企業」の二極化が加速中です。若手にとっては、「どこも人手不足だから」ではなく、「育成・働き方改革・デジタル化に本気の会社」を選べば、長期的な将来性とキャリアの武器を同時に手に入れやすい状況です。

建設業に興味があるけれど、将来性と働き方が不安で求人に応募できずにいる人こそ、今が動き始めるタイミングです。長期的な視点を持って会社を選ぶことで、若手不足という課題が、むしろ自分たちにとっての大きなチャンスに変わるのです。
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